研究シーズ集

地域デザイン科学部

准教授 清木 隆文せいき たかふみ

社会基盤デザイン学科・岩盤工学研究室
清木 隆文
キーワード

大谷石,風化特性,岩盤構造物,構造安定性,地下空間

分野

岩盤工学,地下空間設計学

研究テーマ

・大谷石などの岩石の力学特性の把握
・大谷の地下採石場などの岩盤構造物の安定性検討
・地下空間の有効利用法の検討

所属学会等

土木学会,地盤工学会,岩の力学連合会,材料学会,トンネル技術協会,環境情報科学センター,International Society for Rock Mechanics and Rock Engineeringなど

特記事項

岩石や岩盤や地下空間利用に関する事を研究しています。関連のあるテーマにも興味をもって研究をすすめます。

URL

MAIL

tseiki※cc.utsunomiya-u.ac.jp(※を半⾓@に変換してください)

TEL

028-689-6216

研究概要

大谷石(おおやいし)は、栃木県の県の石であることが知られています。この大谷石を主な研究対象として岩石の特性に関する研究を行っています。具体的には、時間の経過とともに石は劣化して弱くなったり、色が変わったりするのでその原因究明と防止に関する研究を行っています。また、大谷石を石材として掘り出されたあとには広大な地下空間が生まれます。その空間は素掘りの空間ため、大谷石岩盤そのもので支えられる岩盤構造物(写真参照)です。この岩盤構造物長期的、地震時の安全性の考え方を現地における調査やパソコン内での再現などを通して検討を進めています。また、この様な地下の採石場は広大な地下空間です。ただ地下空間は、暗く、迷いやすい、閉鎖的などの欠点がある一方で地震時の振動が小さい、温度や湿度が一定などの利点もありますので、この様な空間を上手く活かす事ができないかと考え、地下空間の有効利用を行うための課題を払拭して価値のある空間資源とするための研究を行っています。

採石場の調査風景

教育・研究活動の紹介

岩石や岩盤構造物の研究を行うためには、現地のことを良く知ることが重要です。自治体や関連企業の方々の協力を得て現地の調査を行うとともに、その材料となる岩石試料の性質について調査方法を工夫しつつ、研究室学生とともに研究をすすめています。

今後の展望

大谷石を掘った後の空間は、東西南北数キロの狭い範囲に200個所以上あります。当然ながら隣接する空間も数多くありますので、これらの地下空間を空洞群として“みえる化”して大谷石を掘り出した後に生まれた空洞の空間的配置を明確にするとともに、これらの構造的な安定性を地域全体で確認し、これらの空間群から有効利用が可能な地下空間の総合的な機能の提案など、素掘りの地下空間群の安全性の検討から地下採石場を空間資源として安心して活用して行くための手順を詰めて行きたいと思います。

社会貢献等

大谷石などの岩石や岩盤構造物に関する安全性評価や道路などの防災、土砂条例に関する取り組みを国や自治体、研究機関などと行っています。また、関連テーマするテーマで市民講座や講演会などで話題を提供しました。