研究概要
1.社会環境変化に対応した上下水道システムの構築
老朽化が問題となる上下水道システムに対して、浄水処理の効率化や配水システムの延命化、配水系統の維持管理のための新開発技術の導入などを、国内外のフィールド調査や屋外実験などによって研究しています。
2.社会資本整備に民間活力を用いるための手法
電力やその他社会資本の整備に、民間資金や手法を活用・導入するために、日本企業の弱みと強みを分析評価し、日本企業が今後国際市場で受注するための効果的な契約や手法を研究しています。
3.国内外における再生可能エネルギーの開発普及
小水力や風力、太陽光、地熱などの再生可能エネルギーを開発・普及するために、発生エネルギーの安定性や開発コスト抑制、社会自然環境影響などの課題を解決するための研究をしています。
教育・研究活動の紹介
地域デザイン科学部の他、修士課程の学生に、国際開発プロジェクトのマネジメントや経済分析の講義をしています。近年は、国内外の上下水道システムについて配水系統の課題やその解決のための新技術導入について、日本水道協会や、中国やインドネシアの大学で研究成果を発表しています。中国や東南アジアの大学やインフラ整備の関係者とネットワークがあるので、それらの国々と共同で教育や研究をしています。
今後の展望
これまでの教育・研究成果を踏まえて、国内外で社会環境変化に対応した上下水道システムの構築、特に配水系統の維持管理のための新技術の導入、を進めていく予定です。そのために、自治体や県内の優れた技術を有する中小企業と共同でプロジェクトを実施していきます。新技術導入のために、海外の大学とも共同研究を進め、SDGsの6番目の目標:安全な水と衛生に貢献していきます。また、学生が就職後、海外で活躍できるように彼らの研究を指導し、教育していきたい。
社会貢献等
海外でのインフラプロジェクトやそのマネジメントについて、市民に対しては放送大学、県内高校生には高校の出前授業で講義をしています。JICAや栃木県の建設会社と共同して、上下水道洗浄の新技術の実証試験をインドネシアで2019年8月に実施しました。栃木県の土木学会では、現在は副会長をしており、2016年8月には、建設業関係者が海外市場での受注を目指すために、演題「建設業の国際化」の講演をしました。