研究シーズ集

国際学部

教授 阪本 公美子さかもと くみこ

国際学科
阪本 公美子
キーワード

タンザニア,社会開発と文化,女性と子ども,在来資源・在来知の地域還元,音楽,内発的発展

分野

アフリカ研究,発展論

研究テーマ

・タンザニアにおける社会開発と文化、内発的発展
・タンザニアにおける母子保健とジェンダー(女性世帯主世帯、男女分業)
・タンザニアにおける薬用・食用植物に関する在来知の地域還元

所属学会等

・日本アフリカ学会,国際開発学会

特記事項

・地域の資源や知識を搾取するのではなく、地域に還元できる形での連携を歓迎します。

URL

MAIL

ksaka※cc.utsunomiya-u.ac.jp(※を半⾓@に変換してください)

TEL

028-649-5180

研究概要

タンザニアにおける社会開発と文化、内発的発展
ユニセフと国連開発計画のタンザニア事務所に勤務した経験の中で、国際機関が各国の政策を影響しすすめる「社会開発」は、必ずしもコミュニティレベルで共有できているものではないことを実感しました。社会開発と地域文化はどのようにかかわっているのか、内発的発展の実現方法など、「開発」が「遅れている」と認識されている地域に焦点を当て、博士論文でテーマとし、今も関心を持ち続けています。
タンザニアにおける母子保健とジェンダー(母系的社会、女性世帯主世帯、男女分業)
女性と子どもの健康、母系的社会、女性の中でもシングルで家計を切り盛りしている女性世帯主世帯、そして男女分業について、研究してきました。

教育・研究活動の紹介

国際機関での実務経験、タンザニア農村での調査経験、社会の構造的理解が、教育・研究活動の特徴と強みです。
基盤教育では、「アフリカ学入門」、専門科目では「アフリカ論」や「途上国経済発展論」を担当しています。
とくに「アフリカ学入門」では、アフリカの女性の労働体験(籾摺りや水くみ)、タンザニアの村民になりきって演技するロール・プレー、アフリカ関連イベントの参加、アフリカからの留学生やアフリカを体験した先輩との交流など、アクティブ・ラーニングを重視しています。
研究は、タンザニアの中でも比較的発展が「遅れている」と認識されている地域の「豊かさ」(相互扶助、祭りや芸能、地域資源・在来知)に焦点を当て、新たな価値観に基づく社会のあり方や、内発的発展を模索しています。

今後の展望

タンザニアにおける薬用・食用植物に関する在来知の地域還元
タンザニアの人々は、地元の植物資源に関する薬用・食用知識が豊富です。それらが継承され、人々の健康や栄養に還元できるよう、研究をすすめています。

社会貢献等

地域の資源や知識を搾取するのではなく、地域に還元できる形での連携を歓迎します。
例えば、タンザニア中部ドドマ州で活動してきたNGOは、地域での利用を主眼にバオバブ油、ロゼーラ、モリンガなどを開発・普及してきましたが、バオバブ油に関する研究など求められているとともに、日本でもフェアー・トレード的につながることができる可能性もあります。
音楽芸能(太鼓と踊りと歌)グループのプロモーションへの協力など、大歓迎です。
タンザニア農村が舞台で、国際協力・植林・太鼓をテーマとした絵本を、クラウドファンディングを通じて多くの方々の応援を得て出版し、タンザニアに贈呈予定です。