研究概要
金属は原子が規則的に配列した結晶からなっており、その諸特性は原子の並び方によって大きく変化します。そこで、優れた金属材料を開発するために、原子の並び方を工夫する研究を行っています。特に、複数種類の元素を含む金属(合金)を急冷凝固すると、結晶ではない非晶質のアモルファス合金・金属ガラスや高エントロピー合金を生じます。こうした新素材を利用して、新規な接合方法の開発に取り組んでいます。また、金属材料学の知識をベースに、金属以外の材料や、材料にまつわる未解決の現象の研究、ならびに、研究に必要な実験手法の開発にも取り組んでいます。
教育・研究活動の紹介
卒業研究ではなるべく失敗を怖れずに挑戦的なテーマを学生に与えて、研究室の将来の柱となる種を探しています。面白そうなテーマは大学院で継続して取り組ませます。得意分野でなくても、まずは取り組んでみることの大切さを体験してもらえるよう心がけています。そのためにも、これまでに身に付けた知識をベースに着想したアイデアを実現するため、未知の研究分野で用いられる手法を日頃から探索しています。
今後の展望
・新たな視点を取り入れた摩擦・摩耗などの未解決現象を解明するための研究手法の開発
・水生植物を利用した超低環境負荷マテリアル・プロセッシングの研究
社会貢献等
技術移転希望項目
・アモルファス合金・金属ガラスをはじめとする新素材の特徴を活かした利用方法(締結・接合など)