研究概要
高出力超短パルスチタンサファイアレーザー (波長 800 nm、出力 > 1 TW、パルス幅 < 100 fs) をガスなどに集光照射すると瞬時にプラズマが生成されます。プラズマ中を伝搬するレーザーパルスの後方には、ポンデロモーティブ力によって電子密度の粗密が生じ、この粗密によって生じるレーザー進行方向の縦電場はレーザー航跡場と呼ばれています。一般にこの手法で励起した航跡場の加速勾配は GV/m を超え、電子を短距離で高エネルギーまで加速することができるため、次世代加速器として期待されています。研究室では実験室で運用可能な小型レーザー装置を用いたレーザー航跡場加速駆動単色電子源の開発を目指しています。
教育・研究活動の紹介
実験で発生する電子ビームを安定にするためレーザーの安定化技術の開発や,詳細に計測するための計測器の開発、プラズマ内部で起こる物理現象を詳細に理解し、実験にフィードバックするために2次元粒子コードを用いたシミュレーションによる研究を行っています。
今後の展望
実験室で運用可能な小型レーザー装置を用いたレーザー航跡場加速駆動単色電子源を実現し、実験室で運用できる小型加速器を用いた応用研究を開拓することを考えています。