研究概要
折り紙は1枚の紙から形を作る日本の伝統的な遊戯ですが、ものを小さく折りたたんで収納するための技術にも関係するため、工学的な視点からも研究されています。私の研究では、折り曲げによる形状設計を支援することを目的として、折り線の自動修正アルゴリズムや対話的な設計インタフェースの開発を行っています。
教育・研究活動の紹介
具体的には、平坦に折りたためる形状の自動生成と探索、形を見立てるアプリの開発、複数の部品を組み合わせて大きな形状を作るユニット折り紙の基本構造に関する研究などに取り組んでいます。
これらの対象は一見すると単純な形にも思えますが、折りたたみに関する数理やグラフ理論が内包されています。それらと画像処理や形状処理などのコンピュータサイエンス技術との組み合わせによって、新しい形状の発見や形状生成を支援するシステムの実現を試みています。
また、開発した手法を使って設計した折り紙のワークショップも開催しています。折り紙を楽しむだけでなく、その背景にある数学的性質やアルゴリズムの考え方に触れることで、科学や工学への興味を拓くきっかけになるものと思っています。
今後の展望
見立てと折り紙は切り離せない関係にあり、今後は感性評価などを含めた形状生成にも取り組んでいきたいと考えています。
社会貢献等
計算折り紙に関するワークショップの開催、開発したソフトウェアをWeb上で公開