研究概要
超広帯域レーザーという,広い波長域を持つコヒーレントな光源の開発・応用に関する研究に取り組んでいます。超広帯域レーザーのこれまでの研究では,赤外領域への波長域拡大に関する研究が主流でした。しかし,DX化が急速に進む現代においては,AR・MR技術やディスプレイ等に用いられる光学材料の特性評価・診断のために可視光全域,特に青色(短波長域)を含む光源の需要が高まっています。
私たちの研究室では,機械振動に強く長寿命な可視光全域を含む全ファイバー型の超広帯域レーザーの開発や,その応用例として,材料の光学特性を測定するシステムの開発に関する研究に取り組んでいます。光学材料は現代光学・技術の基盤を支える要素です。私たちが研究を進めている光学材料の特性評価は光産業の発展に大きく貢献できるものと考えております。
教育・研究活動の紹介
当研究室では実験装置や解析プログラムなどについてはなるべく既製品を使わず,学生自身が試行錯誤しながら1から組み立てて,実践的なスキルを身につけていけるように心がけています。また研究の遂行に関しても, 個々人が協力しつつも自立して研究が進められるような環境を目指しています。
今後の展望
全ファイバー型超広帯レーザーの社会実装に向けて,可視光領域でのスペクトル平坦度を上げ,短波長域の出力を上げる研究を進めていきます。また,光学特性の計測では,現段階では材料の静的な特性しか計測できませんが,レーザー照射などの瞬間的な外部摂動がある場合の動的な特性も測定できるような方法を検討しています。
社会貢献等
当研究室では,オープンキャンパス以外にも高校への訪問や当研究室への訪問による研究体験などに積極的に取り組んでいます。
また,超広帯域レーザーの計測応用に関して,企業との共同研究を進めています。産学連携を通して,社会実装できるようにしたいと考えております。光源開発やその応用に興味がございましたらお気軽にご連絡ください。