研究概要
バーチャルリアリティ(VR)においてユーザの自己投射対象となる3DCGアバターは、人が介在するVR空間にリアリティを与える重要な要素であり、その外見や動作アニメーションには実際の人のように感じられることが求められます。
そこでアバタ操作者が思い通りに操作でき、かつVR体験者に本物性を感じさせるアバタの動作表現について研究に取り組んでいます(図1)。モーションキャプチャデータの再構成技術(図2)では、不正確な情報や欠落した情報を事前に蓄積したデータで補完することで自然に見えるアバタ映像を構成することが可能です。任意の入力情報をマスクした上で再構成することも可能であるため、一定のプライバシーを担保した映像の構成も可能になります。
教育・研究活動の紹介
鑑賞者が映像を見た際の印象や解釈といった感性的な評価を基にCGにおける人の動作表現を最適化するアプローチをとっています。印象に基づく動作構成技術や対話型進化計算法を用いたCGの制作支援手法がその一例になります。
今後の展望
CG人表現を利用した応用システムの研究に取り組んでいます。デジタルサイネージに活用した事例では、人の非言語コミュニケーション要素と人を模倣した能動的な注意喚起を活用したシステムを提案しています。また、着物のバーチャル試着および製作支援のためのCGシミュレーション技術をはじめとしたCG・VR表現技術とその応用に取り組む次第です。
社会貢献等
産学連携・技術移転の対応
・モーションキャプチャを用いた3DCGアバターの操作支援
・CG人表現を利用した応用システム
・着物のバーチャル試着および製作支援のためのCGシミュレーション