研究シーズ集

工学部

准教授 八巻 和宏やまき かずひろ

基盤工学科・情報電子オプティクスコース 
八巻 和宏
キーワード

単結晶育成,構造解析,磁化測定,電気伝導特性,微細加工

分野

電子物性、結晶成長

研究テーマ

・ルテニウム系銅酸化物磁性高温超伝導体の単結晶育成
・銅酸化物高温超伝導体のフローティングゾーン法による結晶成長
・高温超伝導体単結晶の固有ジョセフソン接合を利用した高周波発振素子

所属学会等

日本応用物理学会,日本物理学会

特記事項

・独自手法によるルテニウム系銅酸化物磁性超伝導体の単結晶育成
・Bi2212などビスマス系銅酸化物高温超伝導体の単結晶育成

MAIL

kyamaki※cc.utsunomiya-u.ac.jp(※を半⾓@に変換してください)

TEL

028-689-6108

研究概要

ルテニウム系銅酸化物磁性超伝導体
(RuSr2GdCu2O81212相、RuSr2(Gd,Ce)2Cu2O101222)
・超伝導と強磁性的な磁気秩序が共存する物質として注目(下図の様な積層構造)
・強磁性層に起因したπ接合(S/F/S)への期待部分溶融による独自の単結晶育成技術(宇都宮大学)単結晶試料を用いた磁気秩序と超伝導の共存問題の解明

1212相の結晶構造

教育・研究活動の紹介

〇ルテニウム系銅酸化物磁性超伝導体は5元系の分解溶融型化合物で単結晶育成が極めて困難
〇部分溶融という独自の手法で、この系の単結晶育成に成功
〇フローティングゾーン法を用いたビスマス系銅酸化物高温超伝導体単結晶の育成物質合成に拘りを持って研究を進めています。

今後の展望

1212相、1222相ルテニウム系銅酸化物磁性超伝導の超伝導発現要因の特定
〇超伝導と磁気秩序との共存現象の解明
〇ルテニウム系銅酸化物磁性超伝導体π接合
 磁場の印加なしに量子力学的な重ね合わせ状態が実現
⇒ 外部ノイズに対して安定な、頑強な量子ビットの可能性

社会貢献等

・ルテニウム系銅酸化物磁性超伝導体の単結晶は、現在日本では、我々のグループでしか合成できません。サンプル供与の申し込みがあれば積極的に共同研究を進めていきたいと思います。
・フローティングゾーン法を始めとする手法を用いて複合酸化物の結晶成長技術に関しては一定の知見を有しています。