研究概要
ルテニウム系銅酸化物磁性超伝導体
(RuSr2GdCu2O8:1212相、RuSr2(Gd,Ce)2Cu2O10:1222相)
・超伝導と強磁性的な磁気秩序が共存する物質として注目(下図の様な積層構造)
・強磁性層に起因したπ接合(S/F/S)への期待部分溶融による独自の単結晶育成技術(宇都宮大学)単結晶試料を用いた磁気秩序と超伝導の共存問題の解明
教育・研究活動の紹介
〇ルテニウム系銅酸化物磁性超伝導体は5元系の分解溶融型化合物で単結晶育成が極めて困難
〇部分溶融という独自の手法で、この系の単結晶育成に成功
〇フローティングゾーン法を用いたビスマス系銅酸化物高温超伝導体単結晶の育成物質合成に拘りを持って研究を進めています。
今後の展望
〇1212相、1222相ルテニウム系銅酸化物磁性超伝導の超伝導発現要因の特定
〇超伝導と磁気秩序との共存現象の解明
〇ルテニウム系銅酸化物磁性超伝導体π接合
磁場の印加なしに量子力学的な重ね合わせ状態が実現
⇒ 外部ノイズに対して安定な、頑強な量子ビットの可能性
社会貢献等
・ルテニウム系銅酸化物磁性超伝導体の単結晶は、現在日本では、我々のグループでしか合成できません。サンプル供与の申し込みがあれば積極的に共同研究を進めていきたいと思います。
・フローティングゾーン法を始めとする手法を用いて複合酸化物の結晶成長技術に関しては一定の知見を有しています。