研究概要
脊椎動物には様々な性決定様式が知られていますが、メダカの場合、性別はほ乳類と同様に性染色体の組み合わせで決定されます。つまり、性染色体型がXXなら雌、XYなら雄になります。精巣にも卵巣にも分化可能な未分化生殖腺があり精巣になれば雄、卵巣になれば雌になります。本研究室では、遺伝学·発生生物学の手法を基礎に、未分化生殖腺の性差形成機構を遺伝子のレベルで明らかにしようとしています。最近はゲノム編集技術で遺伝子改変したメダカの表現型を調べていくことで、性分化に関連した遺伝子の機能を解明しています。
また、野生メダカの遺伝的多様性を調べる事で、栃木県産野生メダカの起源を探る研究も進めています。栃木県には関東に固有のミトコンドリアDNAを持つ集団が生息しているのでその起源を明らかにしていきたいと考えています。
教育・研究活動の紹介
バイオサイエンス教育研究センターには、放射性同位元素使用施設、ガラス温室、動物飼育室、遺伝子組換え動植物を飼育·栽培する設備の他に、最先端の遺伝子解析機器や生体成分の分析機器が揃っています。次世代シークエンサーと呼ばれる高速塩基配列解析装置や通常の塩基配列解析装置、フローサイトメーター、共焦点レーザー顕微鏡を含めた各種蛍光顕微鏡等が揃っています。また、生体成分分析用の質量分析機も取り揃えています。これらの装置を使った共同研究を行うことができます。
今後の展望
最先端の共同利用機器の学外利用の整備は現在進行中です。センターHPに機器リストがありますので、気軽にお問い合わせください。