研究概要
バイオマスのエネルギー変換として排水を浄化しながら発電する畜産排水等を用いた微生物燃料電池の開発を行っています。低コストや高出力化に向けた電極素材、作成法を研究しています。また、地域バイオマス利用·再生可能エネルギー計画の立案やライフサイクルアセスメント(LCA)を用いた農業生産体系の環境影響評価、悪臭拡散抑制に関する研究をしています。
家畜伝染病に対する防疫に関して、病原体ウイルスや細菌の遺伝子解析とエアロゾルとの関連、それらの抑制技術の開発研究を行っています。その一環として安価で簡易なエアロゾル濃度検出センサーの開発をしています。
地球温暖化に伴い暑熱負荷による家畜生産の低下が大きな課題ですが、その対策に関する技術開発を行っています。その一つにLow Profile Cross Ventilation (LPCV)という新たな換気方式の畜舎を開発しています。また、温室、畜舎といった閉鎖空間内の環境制御技術の開発をしています。
ICTを活用して家畜個体の動作行動の解析から家畜の高度個体管理技術の開発をします。
教育・研究活動の紹介
温室、畜舎といった農業施設の環境制御や施設から外の環境への物質拡散に関する研究を長年実施してきました。畜産を対象とした研究、特に汚染空気(病原体、悪臭を含む)の拡散抑制に関する研究では国内外から高い評価を得ており、関連学会から学会賞を授与されました。方法論としての風洞模型実験、CFDに精通しています。
微生物燃料電池の開発では電極自体の作成も自前でできますので、様々な電極材料の探索やリアクター作成が可能です。
今後の展望
微生物燃料電池では出力の向上を目指して、アノード素材の探索、組成、リアクター形状の開発に取り組む予定です。一方、汚水浄化にも注目してBOD等の除去率が高い微生物燃料電池の開発も検討中です。
LPCV方式を温室にも応用する予定です。
社会貢献等
技術移転希望項目・エアロゾルセンサー、微生物燃料電池、ICT