研究概要
摂取する食物によって動物の代謝がどのように変化するかを研究しています。特に、タンパク質の不足やアミノ酸バランスの悪化した際に起こる現象に焦点を当てています。摂取するタンパク質やアミノ酸が不足すると、血糖降下ホルモンであるインスリンの効きは良くなりますが、その一方で脂肪肝になることを明らかにしてきました。この現象は肥満や糖尿病を伴った脂肪肝の状態と異なりますが、これを追及することによって、生活習慣病の予防·治療法の確立を可能にするばかりでなく、動物が栄養状態に適応する仕組みを解明できると期待しています。
教育・研究活動の紹介
私たちの研究室では、in vivoとin vitroの実験系において、遺伝子導入、各種代謝試験、代謝産物の定量解析、細胞内シグナル伝達の評価、各種生化学実験などを行い、一つの現象を多角的な視点から評価できるように努めています。
難しいことやつらいことでも意識次第で楽しく乗り越えられる!をモットーに、明るく前向きな気持ちを大切にして、日々学生と研究を行っています。
今後の展望
食物や栄養素を“薬”として捉えるのではなく、それらの基本的な分子機能に着目して研究を行っていきたいと考えています。また、病気という異常な状態で起こる代謝変化だけではなく、正常な動物で起こる“小さな”代謝変化を着実に捉えられるように技術革新にも力を入れたいと考えています。
社会貢献等
地域の食や栄養素に関する正しい情報発信に貢献したいと考えています。