研究概要
研究室では、生き物の環境情報の受容システム、生理活性物質(ホルモン、神経伝達物質など)による生理·行動制御の分子機構解明を目指し、分子生物学を軸としたさまざまな手法を活用して研究を進めています。体内時計(サーカディアンリズム)、季節繁殖(年周リズム)、回遊の分子機構,性格関連遺伝子などが研究対象です。光を用いた非侵襲的リアルタイム生体分子計測技術の開発も進めています。地域と連携して住民参加型生物多様性調査とミトコンドリアDNA全長の塩基配列解析による分子レベルの生物多様性解析も進めています。
教育・研究活動の紹介
農学部水産学科から医学部解剖学教室を経て宇都宮大学農学部に赴任。分子、細胞から器官、個体、態系;ゲノムDNA、mRNA、ミトコンドリアDNAから生理活性物質、受容体;回遊魚、深海魚からカラス、サンショウウオなど里山の生き物まで。多岐にわたる分野、多様な生物が研究対象です。
今後の展望
今後の研究の方向性·やりたいこと
●動物の環境情報受容システムと生体内情報伝達系の網羅的理解、生き物の生理、生態の謎を解きたい。
●光を用いた非侵襲的生体成分高感度リアルタイム測定装置による体内時刻測定技術を開発し、実用化したい。
社会貢献等
アウトリーチ活動のとりくみ例
住民参加型生物多様性調査を行い、現場でこどもたちと対話しながら生き物の生理生態などについて話しています。また、高校生と生態調査を行い、採集した試料を用いて共に研究を進めています。
技術移転希望
・魚類養殖技術の高度化
・光を用いた非侵襲的生体成分測定技術
企業や自治体との連携実績
・共同研究実績:養殖業者、化学企業、医療機器メーカー等
・自治体など:環境審議会委員、アドバイザー等
コラボの方向性
世界の最先端で新しい発見をするためには何が必要でしょう?これまでの研究の歴史の上に積み上げられてきた膨大な知識を入手、整理し、何が重要な課題なのかを自ら発見して研究を進め、教科書を書き換えるような発見をできると良いですね。