研究シーズ集

共同教育学部

助教 鈴木 拓すずき たく

自然科学系 数学分野
鈴木 拓
キーワード

ファノ多様体,有理曲線族,接束の正値性,チャーン指標,ピカール数

分野

代数幾何学

研究テーマ

・ファノ多様体の研究
・代数多様体上の有理曲線族の研究
・代数多様体の接束の正値性の研究

所属学会等

日本数学会

MAIL

taku.suzuki※cc.utsunomiya-u.ac.jp(※を半⾓@に変換してください)

TEL

028-649-5307

研究概要

専門は代数幾何学です。これは、「代数多様体」と呼ばれる「多項式の方程式で表される図形」を研究対象とする数学の一分野です。例えば、放物線は「y=x^2」のような式で表され、球面は「x^2+y^2+z^2=1」のような式で表されますので、これらは代数多様体の例です。その中でも、私が研究対象としているのは、高次元の代数多様体です。放物線は「線」なので1次元の図形、球面は「面」なので2次元の図形ですが、これらよりももっと大きな次元の図形の性質を研究しています。4次元や5次元というと図形としてのイメージがしづらいと思いますが、次元を大きくすることで見えてくる面白い性質がたくさんあります。

教育・研究活動の紹介

数学の研究とは「数学の問題を解決する」ことですが、受験数学のような答えが用意されている問題を解いているわけではなく、誰も答えを知らない未解決の問題に取り組んでいます。論理的であればどんな手段を使ってもよく、既存の理論をうまくアレンジしたり、時には専門外の理論を使ったりもします。そのため、日々、最新の論文を読んだり、研究集会に参加したりして、新しい理論を勉強し、応用できないかどうかを考えています。また、他の研究者と共同で同じ問題に取り組み、アイディアを出し合って研究を進めることもあります。
一見複雑そうに見える問題でも、見方を変えたり、既存の方法をうまく工夫すると、解決できることがあります。数学の醍醐味は、そのような解決方法を「自身で発見すること」にあると考えています。大学における数学教育ではそれを重視し、学生に主体的に考えさせることを意識しています。

今後の展望

代数幾何学におけるいくつかの未解決問題を解決することを目的に研究に取り組み、更なる論文発表・学会発表を目指しています

社会貢献等

栃木県内の中学校・高等学校において、数学の出張授業を毎年数件行っています。また、現職教員向けの数学の講義も行っています。