研究シーズ集

農学部

准教授 西川 尚志にしがわ ひさし

生物資源科学科・植物病理学研究室
西川 尚志
キーワード

植物病理,植物保護,植物ウイルス,オオムギ,トマト,遺伝子解析,ワクチン開発

分野

ライフサイエンス,植物保護

研究テーマ

・トマトに感染するウイルスの遺伝子解析と防除法の開発
・ムギに感染するウイルスの病原性決定因子の解明
・各種ウイルスのワクチン開発

所属学会等

日本植物病理学会,日本分子生物学会

特記事項

遺伝子解析に必要な設備(PCRマシンなど)、電子顕微鏡 植物の病気のことならなんでもご相談ください。

URL

MAIL

nishigawa※cc.utsunomiya-u.ac.jp(※を半⾓@に変換してください)

TEL

028-649-5449

研究概要

オオムギがもつオオムギ縞萎縮ウイルス(BaYMV)に対する抵抗性遺伝子はいくつか知られていますが、その機能はほとんど分かっていません。そこで、緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現するウイルスを作製し、各種オオムギ品種に接種することで、GFP蛍光の場所(ウイルスが複製する場所)に違いがあることを明らかにしました(図)。さらに詳細に調べることで、抵抗性遺伝子の種類により「ウイルスの増殖を抑える」「上の葉への移行を抑える」などの違いがあることを明らかにしました。この結果により、抵抗性遺伝子をうまく組み合わせることで、さらに強いオオムギ品種が出来ることが期待されます。
我々はオオムギに限らず、キュウリやトマトなど、多くの作物のウイルスを扱って研究しています。

図 GFP蛍光観察の例 ウイルスを葉に接種し、その上の葉を観察した。GFPタンパク質が存在すれば(=ウイルスが複製すれば)紫外線照射で緑色に光る。rym1, rym3はそれぞれ種類の違う抵抗性遺伝子。

教育・研究活動の紹介

「植物病理学」ではいろんな「仕組み」を理解することで単に暗記科目にならないよう気を付けています。
「分子生物学実験」の内容と実験データをその後の「ゲノム解析論」でパソコンを使って解析することで、より深く理解するよう努めています。

今後の展望

さまざまなウイルスのワクチン開発。病気を起こすメカニズムの解明。

社会貢献等

グローバルサイエンスキャンパス(iP-U)「植物ウイルスとワクチン開発」
[特許] 非虫媒性トマト黄化葉巻ウイルス(日本:2012052530、国際特許:EP2695937
(環境省)国民参加による気候変動情報収集·分析事業
(企業との共同研究)ワクチン開発、ウイルスの不活化装置の開発、など
ウイルス病の防除や活用に向けて共同研究しませんか?