研究シーズ集

農学部

講師 栗原 望くりはら のぞみ

生物資源科学科・動物機能形態学研究室(栗原研)
栗原 望
キーワード

哺乳類,鯨類,機能形態,体性感覚,地理的変異,分類,進化

分野

形態学,分類学,動物学

研究テーマ

・哺乳類の体性感覚
・種内の形態変異の解析(奇形や破格なども含む)
・海棲哺乳類の分類

所属学会等

日本哺乳類学会,日本セトロジー研究会,日本獣医学会

特記事項

骨格標本を作製するのは、得意です。

URL

MAIL

nozomi-k※cc.utsunomiya-u.ac.jp(※を半⾓@に変換してください)

TEL

028-649-5480

研究概要

肉眼レベルの解剖から細胞レベルの組織観察まで行い、哺乳類の体の構造を調べています。「体のかたち」に関する知識を蓄積することは、多方面に発展·応用し得る情報を蓄積することです。例えば、様々な動物の理にかなったメカニカルな機能から工業製品の構造を考えたり、道具を作り出したりすることができるでしょう。分類学的知見や種内の地理的変異を明らかにすると、自然環境の保全の指針を考える一助となります。形態学のような伝統的学問が産業の発展や技術革新に直接的に結びつくことはないかもしれません。しかしながら、自然の中で、自然を利用しながら生きていく私達にとって、自然を理解することは何よりも重要であると考えます。自然を理解するという途方もない目標に対して、何千万、何十億とあるパズルのピースを一つずつ埋めていくことを心がけています。

教育・研究活動の紹介

現在は、哺乳類の体性感覚に興味を持っています。特に現在は、ヒトと同様、体毛を極端に減らした鯨類の皮膚について、その感覚に焦点を絞って調べています。小型鯨類であるスナメリの背側に無数に存在する小結節は、皮膚に加えられた極めて小さな圧、微小な振動等を増幅し、且つ皮膚深部の機械受容器に効率よく伝える器官であることが分かってきました。また、私自身の研究テーマに拘らず、学生の興味のある動物も研究対象としています。いろいろな動物の体の構造を比較してみると分かってくることもあるはずです。

今後の展望

私達の周囲には、害獣駆除などの捕獲個体や自然下で死亡した個体など、ゴミとして焼却されてしまう試料が溢れています。そのような試料を再利用しながら、且つ興味に従い、学生の力も借りつつ、多種多様な動物の研究を進めていきます。

社会貢献等

時間的、経済的余裕があれば、作製した骨格標本(日本の動物:シカ·イノシシ·タヌキなど)を教育機関に寄贈したい。理科や生物の授業で、模型ではなく実物を観察できるようにしたいと思います。