担当:農学部・生物資源科学科・園田 昌司
害虫管理において殺虫剤の果たしてきた役割は大きいといえます。しかし、一方で、過剰な殺虫剤の使用は害虫の殺虫剤抵抗性を引き起こしました。害虫の殺虫剤抵抗性は有機合成農薬が普及しはじめた1940年代半ばから顕在化しました。現在では殺虫剤に対して何らかの抵抗性を発達させた害虫は、600種を超えています。殺虫剤は総合的害虫管理(IPM)における基幹的な防除手段であることから、殺虫剤抵抗性の解析は将来においても作物保護研究の最も重要な課題のひとつです。応用昆虫学研究室では、重要害虫の殺虫剤抵抗性のメカニズムの解明を通じて、抵抗性を発達させないための技術開発を行っています。